メンタル食堂。うつ始めました

社員20万人を超える大企業で部長職にある50代男。うつ病、対人恐怖、視線恐怖、会話恐怖、自殺未遂、女性を好きになれないなどの苦闘の記録

うつ病と新型うつの決定的な違いとは

新型うつとは、ニセのうつ病である、と

書きましたが、これは個人的な見解です。

 

うつ病に限らず精神疾患というのは、

客観的なエビデンスが取れない事が多く、

本人の自覚症状に頼らざるをえない

病気だと思います。

 

従って、その自覚症状が全くその通りである

という前提で、医師による

客観的な診断となるわけで、その自覚症状が

全くその通りであるかどうは、

本人しか知り得ないことであります。

 

その点において、自覚症状をどのように

医師に伝えるかによって、診断をコントロール

することも可能であると言えます。

 

よくある自覚症状として、抑鬱状態、

食欲不振、不眠、倦怠感、などなど

ありますが、これを訴えればほぼ

うつ病と診断されると考えられます。

 

しかしながら、これらの症状は、例えば、

仕事のストレスであったり、パワハラ

あったり、原因が明確な事が多いです。

 

また、ある程度の休養を取ることによって

漸減していく事になるでしょう。

 

これらは一部の医師が訴える、うつ病では

ないカテゴリに入れる

べきというのが新型うつなんだと思います。

 

ところが、臨床の現場で従来のうつ病

新型うつを分けて扱っているかというと

私の経験上、それはありません。

 

分けることが、医師側から見て、メリットが

ないからだと思います。

 

厚労省から通達でも出ない限りそれは

変わらないでしょう。

 

さて、新型うつかどうかを見分けるポイントと

して、明確な原因があるか、休養をとれば

早期に改善するか、というのに加えて、

決定的な違いがあると、経験上思います。

 

それは、死にたいと思うかどうか、です。

 

死にたいと言っても、単に死にたいと思うの

ではなく、絶望感を伴うものであり、

本当に自殺を企図するものでなければ

なりません。

 

単なる抑うつ症状において、この感覚が

出てくる事はないのではないか、というのが

私の推定です。

 

現に、今回、うつ休職に至りましたが、

絶望感を伴う希死念慮

一切ありませんでした。

 

自覚症状による診断に頼らざるを得ない、

現状と、医師の経営者目線での対応も

やむを得ない状況においては、

安易なうつ病診断が減ることはないでしょう。

 

ただ、自分自身がうつ病を正しく理解する

為に、うつ病と新型うつの違いを正しく

知っておく事は無駄ではないと

思います。