メンタル食堂。うつ始めました

社員20万人を超える大企業で部長職にある50代男。うつ病、対人恐怖、視線恐怖、会話恐怖、自殺未遂、女性を好きになれないなどの苦闘の記録

うつ病と自殺

自ら命を絶つ生命体は人間だけ。

 

以前、NHKの番組で唯一例外と思われる

リス科の生き物について特集しているのを

見た時、聞いた言葉です。

 

そのリスは木から飛び降りて死ぬんだそう

ですが、それが自殺なのかどうなのか。

リスに聞くことはできません。

 

そういう意味では自殺する唯一の生命体は

人間だけなのでしょうか。

 

生命体の本能は生き永らえる事に

あります。

 

食べて、寝て、飲んで、呼吸して、

それは、すべて生きるため。

 

その本能に逆らって死を選択する理由は

何なのでしょうか。

 

NHKの別の番組では、自殺する人は

その前に、ほぼ全てうつ病に罹患している

という研究結果を特集していました。

 

病気にでもならない限り、死を選ぶ事は

ない。

 

これには納得です。

 

わたしも、幼少期から、死にたいと

思うことがしばしばありました。

それはまさに行き場の無い絶望感を

伴うものです。

 

でも、とるに足らない事に絶望して

いるんですね。

 

新入社員の頃、全社での社員旅行の

幹事をまかされました。その旅行は

工場のパートの方などがメインで年齢層が

高く、そういう方向けの旅程に

なっておりました。

 

なので、開発部門であり、

若手が多い自分の職場は

ほぼ全員が不参加でした。ところが、

わたしの上司が、その旅行を企画する

事務局に絡んでいて、もっと参加

させろとプレッシャーをかけて

きたんです。

 

当時、対人恐怖症がひどかった

事もあり、嫌がるみんなを無理やり

出席させるなんて、自分にはできない、

死んだほうがまし、と

絶望感でいっぱいになりました。

 

結果、死にたい、死にたいと思って

日々を過ごし、車で電柱に衝突して

死にたい、とずっと思っていました。

 

なすすべなく、迎えた締め切りの日。

もう死ぬしかないと、会社へ行く道を

Uターンし、西へ向かいました。

 

会社にも、親にも何も告げず。

 

西へ向かって、西の果てまで行って

死ぬつもりだったのですが、山口で

Uターンして、広島、神戸と戻った

ところで親に電話しました。

 

失踪から4日が経っていました。

 

滅茶苦茶騒動になっていたそうです。

当たり前ですよね。

 

今でも、なぜそんなことで、死ぬ?と

思いますが、その時は真剣なんです。

本当に絶望感につつまれています。

 

でも思うんですね。やっぱりおかしいと。

同じ環境におかれても、

一人はなんともない、一人は死にたい、

となるわけで、これはもう脳内物質の

違いに他ならないと考えるのが

自然ではないでしょうか。

 

つまり、うつ病もしくはうつ傾向が

あって、初めて絶望感が出て、

死にたくなる、という機序は

理屈に合う、と思う次第です。